ステンドグラスのある日日(ヒビ)

ステンドグラスのある日日はステキだ!ステンドグラスがもっと身近になることを祈りつつ、ステンドグラスやガラスの未来を明るく楽しく考えるブログ。

「魚石」の件

ステンドグラス 魚石

みなさんは「魚石」をご存知ですか?
安土の懐石をいただける滋賀の「魚石」さんでも、新潟の完全予約制の割烹「魚石」さんでもありません。

「魚石」とは、いわゆる民話や昔話、伝承といった類いの「お話し」です。
なのでこれが唯一の正しいお話しというものがあるわけではなく、若干細部は異なるものの、同じようなストーリーのものが日本から中国まで複数あるようです。

代表的な長崎の民話がこちら。
hukumusume.com
柳田國男さんの昔話にもありますし、他にも似たような伝承がありますが、おおよそこんな内容です。

つまり「魚石」とは、水が入った石の中に生きた赤い魚(おそらく金魚)が入っており、これを磨き上げて眺めると長生きできるという言い伝えのあるモノのようです。
もちろん民話の中のことで、実在しないもの(お、おそらく、、、)です。

しかしそれをガラス工芸として現実化したものがあるのです。
それがこちらです。

写真引用:https://masunagagen.work/gw_piscisite/


写真引用:https://masunagagen.work/gw_piscisite/

いかがですか?
本当にこんな石があるんじゃないかと思ってしまうほどの出来栄えですよね!
石の色味もキレイですし、中の赤い魚の小ささもキュートです。

これはガラス作家の増永元さん(彩元堂)が作られた、空想系トンボ玉作品の中のシリーズのひとつです。

masunagagen.work

ホームページの仕掛けも上手で、このページだけ見たら本当にそういう研究が勧められているんだって思ってしまうような錯覚に陥ってしまいます。

不定期で抽選販売もされているそうなので、ぜひこまめにチェックしてみてください。


ステンドグラス 魚石

ちなみにまだWikipediaには「魚石」の項目がありませんでした。
民話もガラス工芸も、もっともっと有名になって欲しいので、どなたかぜひ執筆をお願いします!