ステンドグラスのモチーフはいろいろ。
その誕生の歴史から当初はキリスト教関連のものが多かったのですが、聖書から離れ、宗教色も薄れ、純粋な芸術として昇華していく過程において、人や動植物などの自然のものから人工物や幾何学模様、さらには日常風景やアニメ・ゲームキャラなどにも広まっていきました。
そして今やヌード以外何でもありの状態ですが、だからこそ作り手の技術とセンスが問われます。
そんな中、今回は「人物」がモチーフになっているステンドグラスを取り上げます。
しかも誰もが知っているような有名人がステンドグラスになったらどう表現されるのかというのを見ていきたいと思います。
エルヴィス・プレスリー
ジュークボックスのデザインとも相まって、ステキなオールディーズ感が出てます。
なんとこの作品、個人宅向けだそうです。
マイケル・ジャクソン その1
髪の感じや、気持ちをこめて歌っている瞬間が見事に切り取られています。
肌の色も苦労の後がうかがえます。
マイケル・ジャクソン その2
かなり白くなりました。
誰もが思い浮かべる印象的なポーズで収まっています。
あ、鬼舞辻無惨さんではありません。
エリック・クラプトン
「マイケル・ジャクソン その1」の方が作成されています。
年齢を重ねてきた熟年のクラプトンですね。
ブルースの渋みを感じます。
ビリー・ジョエル
こちらも同じ方の作品です。
ピアノを前にした、優しそうな表情が印象的です。
広島東洋カープの選手たち
こちらはスポーツ選手。
躍動感もあり、たくさんの赤と白を模様もうまく組み合わせているので映えますね。
マツダスタジアム内にあります。
キャプテン翼
アニメではありますが、仲間感と爽やかさが溢れています。
東京オリンピックでサッカー会場となる「埼玉スタジアム」の最寄り駅である浦和美園駅にあります。
次元
これもアニメですが、次元のカッコ良さが十分に発揮されてますね。
ジャケットの緑色や背景のアンバーの色合いもステキ。
〜番外編〜
ここからは番外編です。
デザインとしてはステンドグラスっぽいのですが、実際にはステンドグラスではない物です。
イチロー
これはステンドグラスカードというもので、ガラスを使ったステンドグラス とは違います。
デビッド・ボウイ
「トゥナイト」というアルバムのジャケットです。
本物のステンドグラスではなく、イラストでしょうか?
ファンとしては実際に作っていただきたいです。
いかがでしたか?
ガラスのピースで表情を表現するというのはなかなか難しいんですね。
ガラスに直接書いた方が早くてわかりやすいのかもしれませんけれど、そこはできればケイムを組んで作成していただきたいです。
有名人の場合はその顔だけじゃなくて雰囲気というかオーラまでも表現してこそという感じがしますが、上記のステンドグラスはどれもきちんとクリアしています。
どれも素晴らしい作品でした!
それにしても人物をモチーフにした作品の場合、横顔や斜めからのアングルというのが多いですね。
真正面から顔を表現してる作品というのが少ないです。
なのでイチロー選手の物は「見つけた!」と一瞬喜んだのですが、ステンドグラスカードということで今回は番外編にさせていただきました。
人や物を立体的に表現するのはステンドグラスは苦手なのかもしれませんね。
いろいろな有名人のステンドグラスを見てきましたが、なんや菅屋で実際に一番モチーフに採用されている有名人はキリストでしょうね。