日本の伝統的・文化的なデザインとステンドグラスを掛け合わせたらどうなるのかを検証していくシリーズ。
今回は「花札」です。
花札のデザインの特徴といえば、
・輪郭が黒線で描かれている
・シンプルに簡素化されたデザイン
・そのデザインはデフォルメされている
・ハッキリした色使い
・ベタ塗り
・輪郭からはみ出す塗り方
・遠近感のなさ、平面的
・モチーフは花鳥風月
・背景は白バック
といったところでしょうか。
こうしてみると、花札はデザイン的にはシンプルで色使いも単調であるのでステンドグラスで表現しやすいと思います。
ということで、ネット上にはさぞたくさん作品があるかと思いきや、残念ながらあまり見られませんでした。
そんな中、発見できたうちの三点を紹介させていただきます。
「花あそび 花あかり」
大きな作品のように見えますが、実際にはちょっと小ぶりなあかり。
小ぶりでもこれだけ存在感のある作品に仕上がっています。
「芒 (芒に月)」
こちらも大きそうに見えますが、実際にははがき大の大きさだそうです。
なんだかドッシリと重みも感じますね。
「猪・鹿・蝶」」
ガラスの色むらの違いを上手く使ってますね。
赤のガラスだけで5、6種使っているようです。
ということで三点を挙げましたが、いずれもシンプルなデザインゆえにガラスの模様をうまく引き出して作品を仕上げていますね。
しかも日本古来の色味も意識してガラス選びをしてるところにもこだわりを感じました。
花札はデザインがシンプルであるがゆえにそれほど製作に困難さはないと思われます。
初心者向けでもあると思うのですが、なぜか作品数が少ない、、、。
もったいないですね。
花札を全種類ステンドグラス化しても良いぐらいです。
これは早い者勝ちですよ!
それにしても花札を調べているうちに気づいたのですが、花札はいろんなキャラとコラボしてますね。
ドラえもん、ポケモン、ドラクエ、スヌーピー 聖闘士星矢、コナン、カービィ、進撃の巨人、戦国BASARA、ムーミン、ガンダム、ジョジョ、ハローキティ、刀剣男子、ゲゲゲの鬼太郎、鉄道、ジブリ、ワンピース、笑点、そしてディズニーまで。
もちろんこれ以外もまだまだたくさんあるでしょう。
図柄と札の意味がほぼ確定しているので、もう変えようが無いところに、ゲームや漫画のキャラとのコラボで新しい販路を見出したというところでしょうか。
確かに花札自体で遊ばない人でもキャラのファンであれば欲しくなりますね。
改めて。
花札とステンドグラスは相性が良いことがわかりました。
日本の伝統的な花札と、海外の伝統的な芸術であるステンドグラスを掛け合わせて、また新しいステンドグラスの世界が広がることを期待しています。
ちなみに、今回使用させていただいた引用写真では「芒に月」をメインに紹介しました。
でも今の世の中、求められているのは「芒に雁」の方かもしれませんね🎴。